自由猫たちの館

東京下町、沖縄、台湾の猫たちを中心に。

16mmの猫景色2。

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教則本などには、広角レンズ使用時ほど

被写体にぐいっと寄って、躍動感や奥行き感を

表現すべしなどと、よく書かれているわけです。

 

その伝で行くと、猫はまさに広角レンズの

被写体として打ってつけの存在なわけですが

何故、僕が撮るといつもこうなってしまうのか…。

 

猫を力強く捉えて、路地の奥行きをきちんと見せる。

ローからあおる感じかな。

せっかくバリアングルのカメラを使っているのだから

今度こそ、新しいスタイルに挑戦せねば。

 

と、机の上では力強く誓うのでありました。

 

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16mmの猫景色。

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「猫がいてくれる街風景」をテーマに写真を撮る身だけに

最近はフルサイズの一眼デジカメに、16~35mmの

広角ズームレンズ1本で下町撮影に励んでいます。

 

結果、猫のアップが本当に少なくてね。

なかなか、人ウケする一枚に程遠い~(笑)。

 

通常は35mm固定で、人間の見た目と同様~よりやや広い

画角感覚で撮影しているのですが

ズームレンズたあ、また便利な代物でしてね。

 

リングをぐいっと超広角側に回すと

時に街の風景がいきなり

存在を主張してくる瞬間を感じたりもする。

 

この写真の場所は、再開発がほぼ決定し

ここ数年相当揉めるでしょうが、時代の流れには抗えない街。

 

撮る身としては、ついつい街の風情を大きく捕らえたくなるわけです。

猫より街の記録が僕のテーマかもしれないと、悩んだりする瞬間ですね。

 

う~む。

 

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尻りあい。

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最近マメに通う路地の一場面。

僕が同人参加している「東京猫色」でアップしたシーンの数秒後。

東京猫色 : 路地に寄り添う。

 

顔が写っていなくとも、絵になる場合もあるのかしら。

うかつには、シャッターボタンから、指を離せませんね。

 

それにしても、老師でもないのに走らされた12月。

猫写には一切出掛けられませんでした。

もう、晴れ晴れとした日々が続いていたというのに~。

 

というわけで、やっと明日、何とか~~~。

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誰かが見ているぞ!

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子猫来た来た~っと、カメラを構えた瞬間

オジサンの禿げ頭のてっぺんに、熱き視線を感じました。

 

お母さん、やはりね。

 

怪しい者ではございませんが、今回はここまで。

また参ります。

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昨日と同じ幸せ。

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久しぶりの東京下町某所では、今日も昨日と同じように

チンチン電車と猫が生活空間を共存、長閑な光景を醸し出していました。

明日もこの幸せが続きますよう、これからも

下町行脚に精を出そうと心に誓った僕でした。

 

南の島痴呆症に罹患していた僕ですが、このところ

やっと復活気配、ぼちぼち猫写に出掛けられるように。

さっそく新しい猫スポットも発見出来ました。

全快の日も近い事でしょう。

 

仕事ともども(笑)、さあ、頑張ろう。

 

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ロスを超えて。

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(2015年撮影。既になし)

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(2013年撮影。既になし)

 

ここ数年来の、僕の那覇市農連市場の猫景色への思い入れは

我ながら、やや○ちがいめいていると自覚していただけあって

一時代を看取った今、喪失感に心を占領され

思いっきり猫写真ロス状態に陥ってしまいました。

 

何ともカメラに手を伸ばす気になれず、晴天の休日だと言うのに

昼間からアルコール片手に、だらしなくスポーツ観戦三昧。

仕舞いには酔っ払い、派手に階段落ちを演じてしまう情けなさ。

未だに痛むぞ…。

 

何、撮影自体から離れているわけではないのです。

お仕事の関係で、カメラを使用する機会も多いので。

 

先週末も「編カメ」として、軟式野球を撮りました。

今週の土日は、高校ラグビー軟式野球の連荘だ。

嬉しいな~。

 

問題は、猫撮影に対して腰が重い自分なんですよね~。

まあ、生来の楽天家なので、そのうちどっこいしょっと声上げて

下町に出掛けるとは思いますけどね。

 

ちょっと踏み込み過ぎたのかもしれません。

農連市場の問題に関しては、猫写真の枠をはみ出して

いつの間にか人間関係や行政の問題などの方が

僕の心の中で、ボリュームゾーンにすり替わってしまった気配がある。

 

何とかならんか、何か出来ないのか、と気持ちは叫びます。

しかし、所詮一観光客に過ぎない自分の無力や

ここから先は踏み込まして貰えない、市場の人々と僕との距離は

通うほどに明確に見えてくるものです。

焦燥感は増殖する一方で、この場所での猫写が、最後は負担でしかなくなった。

 

最近、写す猫の姿が写真の中で急速に小さくなっていたのですが

ひょっとしたら本件が、深層心理で影響していたのかも。

 

心の洗濯が必要です。

以前と変わりなく下町の子らと会う為にも。

 

何かきっかけが欲しいな。

35mmF2IS買っちゃおうかな(笑)。

そしたら、撮らざるを得ないわけだし!

 

猫写のロスは猫写で超えよう。 

それにしても、単純な性格です。

 

 

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僕は忘れない 南の島の市場猫 最終回。

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(2017年10月25日、26日に撮影)

 

11月1日に華やかに開幕した「のうれんプラザ」。

中旬にかけて、各ショップも続々とオープンし

那覇市に新しいランドマークが誕生します。

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琉球新報の記事より、ちと拝借~)

 

これを期に、有名な牧志の公設市場、安里の栄町市場の

再開発の声も上がりつつあり、ここ数年、議論が

かまびすしく交わさせる事でしょう。

 

お金の問題や人間関係など、それはそれは多くの

艱難辛苦を経てたどり着いた新生農連市場です。

店子の皆さんの商売が永劫成り立ちますように

心より祈念してやみません。

 

それだけに、再開発と言う名の計画に潜む是々非々を

経済的のみならず、文化的、社会的観点からもきちんと取材し

正確な報道の全国への発信を、特に新聞2社に期待します。

 

1980年代初頭、再開発阻止闘争に揺れ、多くの人々の記憶に

傷を残してしまった農連市場の例があるだけに

沖縄タイムス琉球新報さんには、基地問題で見せるど根性を

再開発問題でも必ずや発揮して頂けますよう。

 

数年に亘り、綴りご紹介して参りました、南の島の市場猫のお話ですが

今回を持ちまして、一応の大団円とさせて頂きます。

ご愛読、心より御礼申し上げます。

 

これからの時期は、飛行機やホテル代が跳ね上がるので

底値を打つ年明けにでも挨拶に赴き

エピローグ的に市場の最新状況を、軽くご紹介できたら。

 

おばあ、おじい、そして猫たちが64年間を過ごした

この場所は更地になっているかもしれませんが

市場の生きとし生ける者たちは、新たな環境に順応し

何事もなかったかのように、今と同じ生活を送っている事でしょう。

なんくるないにゃ~」

 

乞う、ご期待!

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(2008年3月24日に撮影。農連市場での、僕のファーストカット)

 

なんか読み返していて、本ブログ自体が終了する気に成ってしまった(笑)。

違いますからね、沖縄の猫だってこれからもどんどん紹介するのだ~。

 

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僕は忘れない 南の島の市場猫4。

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2017年10月26日に撮影。

 

新しい市場への引越しまで後5日。

そろそろ整理を始めないとと語る、花屋のお母さんでしたが

目を細めて猫を見つめるばかりで、手は中々進みそうにありませんでした。

「でもいい場所を貰えたから、年だけどもう少し頑張らないとね」

 

相対売り場でモヤシのヒゲ取りに精を出すおばあたちは

ゆんたく(おしゃべり)を楽しみながら、何十年間そうであったように

自分の居場所で仕事に勤しんでいます。

 

今頃は皆さん、新しい市場で頑張っている事でしょう。

何十年間も前から、ここに居たような顔をしながら。

 

悲観ばかりしていた僕でしたが、皆さんの泰然自若振りを見ていると

入れ物は変わっても、農連市場の伝統や文化はしっかり受け継がれる。

そう考えるようになりました。

 

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でも残念ながら、再開発を期に市場を卒業される方々もいて…。

 

この惣菜屋のお父さんもその一人。

カマボコ屋のおばあと並んで、市場を代表する愛猫家でした。

脚の持病が悪化したので、急遽店の継続を断念したのだとか。

 

「引越しは何時になりそうですか?」

「う~ん、11月の頭頃までには」

「じゃあ、もう一回来られそうだから、その時は

撮らせて貰った写真を焼き増しして来ますね」

「あ~」

 

お父さん、話が違うじゃないのよ!

写真、たくさん持って来たのに…。

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(2009年撮影)

 

「私に預けなさい。つよし(お父さんの名前)は

実の弟以上の存在だから、渡してあげる 」

とは、市場の愛猫家の女王、カマボコ屋のおばあ。

 

涙が出そうになる、力強いお言葉。

お土産のカマボコとともに、勇気を頂きました。

 

でも、何と言っても南の島のおばあですからね。

写真がつよし父さんの手元に届く確率は半分か…。

新しい店の壁にピンナップされている、に一票(笑)。

 

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僕は忘れない 南の島の市場猫3。

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上の写真は2010年に撮影。

ガーブ川の北側に沿って走っていたスロープは

新しい農連市場の出入り口へと姿を変えました。

 

11月1日に正式にオープンした「のうれんプラザ」ですが

その様子は沖縄タイムス琉球新報の報道や

市場で働かれている方のブログなどで大体把握しています。

 

中では、猫をこよなく愛する野菜売りのお母さん

(71歳の若さなので、おばあとは呼びません)

の卒業に心が揺れました。

 

「この子はどう、あの子はああ~~~」

向かいの青果店に出入りする猫たちをなでながら

交わすゆんたく(おしゃべり)は、それは楽しい思い出です。

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(2015年撮影)

 

そんな素振りは一切なかったのに…。

 

ま、そりゃあそうですよね。

所詮通過者に過ぎない自分です。

年に数度しか顔を見せず、それも3日程度しか滞在しない人間に

胸襟をすっかり開いてくれる筈もなし。

 

これからもお元気で。

そして、また来ます。

 

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僕は忘れない 南の島の市場猫2。

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上の写真は2008年に撮影。

カメラの向きは逆側からですが、同じ場所の、使用前、使用後。

 

既に移られた方もいますが、市場の皆さんの多くは

11月1日に一斉に引越しをなさいます。

 

「ああいうビルは嫌い。この場所がいい!」

眉間にしわを寄せて言い切った、野菜売りのアンマー(おばさん)もいましたが

もちろん人はそれぞれ。

一方、ピカピカのプラザへの引越しを控え

そわそわウキウキした気分が、市場に漂っているのも事実です。

 

通りすがりの観光客の感傷など、どうでもいいわな、実際。

 

でもここは、那覇の戦後復興を見詰め続けて来た、市民の大切な台所。

那覇市の貴重な歴史遺産、文化遺産です。

一部くらいモニュメントにして、残す発想とかないのかな。

どうせ新たに建設される、天を突くような高層マンション郡には

広い緑の公園などを、贅沢にレイアウトするんでしょ。

 

ところで、よく見ると、新しい名称は「のうれんプラザ」なのでした。

「新農連市場」とかではなかったわけです。

どう言う事なのか。

 

つまり、新しく落成した建物は、「のうれんプラザ」と言う名の

ショッピングモールなのですな。

市場の皆さんは、「のうれんプラザ」とそれぞれ賃貸契約を交わし

「農連市場」と名付けられたスペースに、店を構えるという図式です。

 

プラザは既に出入り自由なので、早速覗いて参りましたが

懐かしい屋号の看板が見られる一方、飲み屋、ラーメン屋など

結構な数の飲食店やショップなどが、新たな店子として入る様子。

そして、新顔の半分以上が「ナイチャー」(本土人)資本らしいとは

件のアンマーのお言葉でした(事実は未確認)。

 

いやな予感…。

浅草寺仲見世ではないけれど、早晩賃貸料の問題などが噴出し

経済力の多寡と言う、極めて合法的なジャッジメントにより

歯が欠ける様に、「農連市場」から「ウチナーグチ」(沖縄方言)が

消えて行かない事を祈ります。

 

いよいよ明日、大イベントの開催です。

市場が、皆さんが、どのような状況になるのか。

沖縄タイムスさん、琉球新報さん、しっかり報道願いますよ!

 

※正式にはガーブ川を挟んで、南側に公設の「農連市場」が

北側に玄人さんの「沖縄中央卸市場」が形成されていましたが

本ブログではエリア全体を「農連」の名で俯瞰して表現しています。

 

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僕は忘れない 南の島の市場猫。

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来る11月1日を以って、沖縄県那覇市の公設青物市場

「農連市場」の旧棟で行なわれていた商行為は

すべて川を挟んだ向かいの新棟「のうれんプラザ」に移行、閉鎖。

南の島の市場は、昭和28年以来の歴史に幕を降ろします。

 

市場跡は近々高層マンション郡へと変身。

那覇市で最も懐かしい風情を保っていた一帯には

一転、最新形の都市がその姿を現わす予定です。

 

先週、市場に最後の挨拶に行って参りました。

ところが、愛猫家代表のおじいが廃業していたという

ショッキングな情報に、いきなり心が折られるなど

些か辛い2泊3日の撮影行と成った次第です。

 

本来は24時間張り付くつもりだったのですが

映画「用心棒」の寂れた宿場町の様相を呈し始めた

市場に踏み止まるのが精神的にきつく

ついつい市内の、もう一つの市場に浮気したりして…。

 

今日アップした写真ですが、上2点は2015年撮影。

下2点は撮ったばかりのもの。

かつて子猫が走り回っていた、かつてのメイン棟はとうにありません。

 

年内にも市場にユンボが入るのではないか。

堪らない不安感に襲われた僕は、猫の姿よりも

間もなく記憶となる風景を、一心不乱に追い求めてしまったのでした。

 

しばらく、今回の撮影行の様子をお届けしたいと思います。

 

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