守護。
夜ご飯をむさぼる、突然この場所に現れた子猫たち。
当初はもつやもたざるや、たいそう心配したものですが、
あれから2ヶ月、健気に育ってくれている様子。
この子達の守護天使は、この場所から数軒先の中華屋の女将さん。
写メに興じるカップル達の後ろに隠れるように、
スーパーの袋を抱えて、オズオズしている姿が却って目を引きます。
「この前、怒られちゃって」
会釈した僕に、問わず語りでそうこぼしながら、
すばやくフードを与えると、足早にその場を後に。
よく見ると、餌の下には、敷かれたクリアファイルの姿が。
ご近所への気配りが為せる業。
30分後には、跡形もなく片付けられていたのは、言うまでもありません。
撮ってる場合じゃ無いだろう…。
何十度目かの自己問答、悔恨、懊悩。
とにかく、暫く通います。
挑戦。
11月に横浜赤レンガ倉庫で開催される
史上最大の猫写真展~今を生きる猫たちのキロク・キオク~に
参加させて頂く運びとなりました。
個人名で公的な発表会の経験がない僕ですので、
お話を頂いた時は、どぎまぎしつつも、いい経験と
喜んで受けさせて頂いたのですが、詳細が明らかになるにつれて
何かとんでもない状況に追い込まれた自分を発見しています。
すごい、メンバー(^^ゞ。
テレビで有名な写真家の名前がゴロゴロしてる。
猫写の師匠(一方的に)として、撮り方などを
トレース、もとい、インスパイアさせて
頂いている方々のオンパレード。
さて、どうしたものか。はは。
僕のテーマは「南の島の市場猫」。
先日遂に閉鎖された、沖縄の某市場猫を中心に
周辺エリアに生きる猫たちと、人間との淡い淡い
交わりを表現してみたいと思っています。
暗い写真ばかりになる予感が…。
詳細は下記URLをご覧下さい。
関東近辺にお住まいの猫好きの方には
必見のイベントであることを保証致します。
僕の写真を除いて、ですが~。
http://akarengasoko-catphoto.yokohama/#id1
宜しくお願い致します。
新顔。
深夜11時の商店街にて。
新しい家族が、路地の奥で生活を始めた。
通りがかりのカップルが楽しげに写メする姿を横目に
シャッターを閉めに出てきた中華屋の親父は舌打ちを鳴らす。
「この子たちは悪くないさ。でもとにかく臭うんだ」
こわもての割には、この親父分かっている。
家族が何故ここに突然現れたのか、を。
「親が二つがい。子猫を合わせたら10匹近く」
追う様に出てきた女将がため息をもらす。
餌やり放置が臭いの原因だと、怒りをあらわにする。
捨てられた生を真っ先に救った善意へ、怒りの矛先が向く奇妙。
被疑者が不在のまま、関わった善人たちの間で
早くも不毛な裁判が始まっていた。
やはりTNRしかないのかな…。