記憶の旅猫・美麗島にて6。
一枚目の写真は、今はなき花街を巡る路地裏の早朝。
30年ほど前のガイドブックでは、決まってこのエリアと
街の顔である観光夜市が大きく紹介されたものです。
元総統が台北市長だった時代に、艶っぽい飲み屋は一掃されましたが
7、8年ほど前の街の気分は尚、当時の臭いを強烈に湛えていて
深夜の一人歩きは、男でもちょっと勘弁でありました。
今は大分健全化され、新しい店と廃墟が入り乱れる状況に。
有名なお寺さんも近所だし、例えれば浅草的な
温故知新不易流行の気概に満ちた台北の下町です。
三枚目も既に姿を消した、牛肉麵の露店のカウンター下。
ゴロゴロ入っている具の牛肉を、ついポイッと、したくなる。
つい数年前まで、台北駅のすぐ横の地で、こんな雰囲気の
半露天牛肉麵屋さんが味を競っていましたが
ターミナル工事に伴って、現在は見る影もありません。
話せば長くなるので来し方の故事は割愛しますが
味も汚さも、これぞ本場の牛肉麵! を味わえるストリートでありました。
五枚目は、おまけです(笑)。