光りと影の国の君たち。
光りと影が織り成す下町光景に寄り添う、猫の姿が大好きなのですが
そうそうこちらの都合のよい場所ばかりには、居ちゃあくれない。
絶好のシチュエーションなのに、影の国で居眠りを決め込むばかりの奴に向かい
地団駄踏み鳴らし、ののしった恥ずかしい経験は数知れません。
そんな折り、某カメラ雑誌の「猫写真」特集に目を通していたら
とある猫写師匠が「最後にトーンカーブで暗部を持ち上げて完成」
と書かれている記事に出くわし、思わず膝を打ったものです。
「そか、これで影に居る猫は明るくなり、日向の猫の
明度はそのままの傑作が一丁上がりではないか!」
と早速、かつては諦めてお蔵入りとしていた、光りと影の国に居る
猫写真を引っ張り出してきて、初めて真面目に
トーンカーブとやらをいじくってみたのですが
「なんじゃこりゃ…」
まあ、典型的な、当て事と褌が向こうから外れおった次第。
ただカーブをいじるだけで、「I口ブルー」の世界が再現できると
都合の良すぎる心根を抱いた私が馬鹿でありました。
無知な人間の無謀な操作は、何をどうスライドしても効果を発揮せず
仕舞いには、昭和のテレビ のSF効果みたいな
サイケ調の作品が一丁上がってしまった訳でして。
で、何とかかんとか漕ぎ着けたのが今日の一枚。
実際の画像データでは、手前の猫がぐっと暗くてね。
素人にしちゃあ、まあ、よく頑張ったかしら。
精進精進。
足立区にて。