記憶の旅猫・韓のくに紀行3。
僕はかねてから友人たちに、自分の最後の晩餐は
韓国料理にして欲しいと、自信と覚悟を持って宣言して来ました。
辛味料理が好きだから、なだけではありません。
好きだけど、寧ろ翌日の悲劇は人一倍被る体質であります(笑)。
だのに何故わたしは京都に行くのか。
もとい、これほど「韓のくに」の料理に魅かれているのか。
考えるに、韓国料理の野菜の使い方の巧みさに
彼の地に何十回と通う間に魅せられてしまったから。
焼肉系のイメージが強いお国ではありますが
その実、口にする野菜の量は日本料理の比ではありませぬ。
ミッパンチャンと称される、ロハの小菜の数々が、前菜として
机の上にこれでもかと並べられた時の興奮とシャッターチャンスは
僕にとって何者にも変え難い至上の幸福です。
何から何までが美味しくて、思わずお店のおばさんに
「アジョッシ、チョンマル、マシッソヨ!」と
調子に乗り過ぎ話し掛け、眉間にしわ寄せられ
日韓交流の足を引っ張る醜態を演じた事も何回か。
まあ、最後の晩餐ですから
翌日の心配は不要かという事で。
「アジュンマ、ミアネヨ~」。